人間のからだは左右対称である方がおかしい。
内臓は左右どちらかに位置していて真ん中に位置しているものの方が珍しいし、世の中の凡ゆるものは右利きの人が使い易い様に設計されている。
左右差は大した問題ではなく、痛みが出た時に初めて問題。
骨と筋肉の決定的な違いは"骨は硬い""筋肉は柔らかい"これに尽きる。
力というのは、硬いものを使って伝達されるので骨を骨として使う事で力はぐんぐん伝わるのです。
"骨を骨として使えていない"これを是正して行くと、からだの手応えや座標感が掴めていき硬いものを効率良く使う力学がわかってきます。
多くの人は筋肉で仕事しようと"思い込んでいる"ので、筋肉で力を発生させその勢いでなんとか仕事をしようとしています。
筋肉は強靭なイメージもありますが所詮は肉です。
柔らかいものです。
最初から力を伝える役割の骨とは違うものです。
では骨を骨として使えていない人はどうしているのか?
筋肉を硬くする事で力を伝えています。
これが所謂"コリ"の正体です。
故にコリも有り難い存在です。
力を伝える為に、生きながらえる為に生み出したコリだから。
殆どのスポーツや楽器をやっているなら人一倍左右差は強くなる。
プロの奏者を診ると確かにどちらかの左右差は強いですが、それは歪みではなくからだの"順応"。
歪みが無い事が正解であればそれはロボットが正解になってしまいます。
デスクワーカーより職人の方が巻き肩が強い理由と通ずる。
市内で長年人気の飲食店を経営されている御客様。
コリだらけです。
このコリはどんな苦労があったのだろうか。
どんな風に力を伝えようとしたのか。
自分の様な若輩がどうこう言える人生ではないでしょう。
必死に行きて来た人間のコリです。
そんなコリをただ悪いものだ、無くなれば良いで処理できるのか。
要するに人のコリとは必死に生きた証。
沢山の人をみてきて、からだがぼろぼろの人間の方が不足を言わない傾向があるのも感じる。
コリがある方が風呂は何倍もきもち良く入れるし、コリがある方が人にマッサージされた時に何倍もきもち良い。
コリがあると心地良さのハードルが下がるんですね。
だからやっぱり"コリ"は悪い奴じゃない。
ただそれでもそれが痛くて辛くて足枷に感じるなら、うちでとらせて頂きます。