そもそも自律神経とは、呼吸・心拍・血圧・体温・消化・排泄…など生命活動を維持する為に必要な機能を無意識のうちに調整する神経。
24時間365日、各生活シーンで適材適所に切り替わる"からだのモード"
交感神経は、活発なモード。
副交感神経は、安静なモード。
この2つの神経がバランスをとって…と、まかり通るのが自律神経のイメージですが、実は自律神経は2つではなく、3つ存在する。
交感神経の働きは、多くの人の従来のイメージ通りで、副交感神経の働きが2つに分かれています。
それが、
"背側迷走神経"と"腹側迷走神経"

各々のからだのモードによる働きをあらい出すと、ふわふわした自律神経に対してのイメージが、理解できる第一歩になります。
・交感神経
神経系:古い迷走神経
状態:興奮、怒り、不安
行動:攻撃、逃避、焦り
目的:闘争、逃走
・背側迷走神経
神経系:最も原始的な迷走神経
状態:不動化、フリーズ、解離
行動:無気力、フラッシュバック
目的:生命維持(シャットダウン)
・腹側迷走神経
神経系:進化的に新しい迷走神経
状態:安心、落ち着き、共感
行動:笑顔、会話、繋がり
目的:社会的交流、安全
こうして自律神経は2つではなく、3つと捉えると、
所謂「自律神経の乱れ」とは、交感神経 or 背側迷走神経の過活動によるものという見方ができます。
交感神経と背側迷走神経は、運動時などに活発な行動ができる事(交感)や、安静時に食事の消化吸収排泄や安眠する事(背側)に必要なメリットもありますが、上記の様に、生命維持の為とは言え、社会生活に支障を来すデメリットも合わせ持っています。
逆に「自律神経が整う」とは、"腹側迷走神経"が最適化される事。
腹側迷走神経には、特筆するデメリットがありません。
犬、猫、馬、猿、ライオン、シャチ、そして人間など群れを成したり、懐く事ができる高等哺乳類に特異的に保持しており「社交的な自律神経」とも呼ばれる腹側迷走神経。
そして、従来は2つが天秤の様にバランスをとるとされていた自律神経の働きは、3つと捉えられる様になった今、この腹側迷走神経が交感神経と背側迷走神経をまとめる様な働きを持つ事がわかってきました。

交感神経と背側迷走神経にも、生きる上で必ず必要になる働きがあります。
それは腹側迷走神経が機能している状態で、上記の2つのモードの健常な働きが最適化されるという訳です。
アメリカの神経科学者 Stephen Porges博士が提唱した、革新的なこのポリヴェーガル理論(Polyvagal Theory)は、医療従事者、セラピストは当然のこと心身共に健康を目指す、一般の方にも今後必ずヘルスケアの新たなパラダイムとして広く活用されていきます。
当スタジオで、実施している"整体パーソナルトレーニング"は自律神経調整を目的とした手技整体も承っております◯
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